世の中にどんな業界があって、自分はどこを志望するか決めたら、今度は受ける会社の事を知る必要があります。

そこで、最初にやるべきコトは、当たり前ですが、会社のWebページを読むことです。

しかし、会社Webページ、採用ページには、ろくなコトが書いてません

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会社のWebページには、ポエムが書いてある

自分が興味がある会社が見つかったら、Webページを見てみましょう。
そして、多くの人は、最初に新卒採用のページをみることになるでしょう。

そこにはだいたい、

我が社は
お客様と、地球と、自分自身を愛する社員を求めています

みたいなかんじの、どうでもいいポエムが書かれています。

このポエムを真に受けて
「志望動機をお願いします」
「私は、お客様と、地球と、自分自身を愛する人たちと一緒に働きたいからです」
というと、速攻でお祈りメールが来ます。

なぜしょうもないポエムが掲載されるのか?

新卒採用でも、どんなことができる社員が欲しいかはだいたい決まっています。
・設計者が思ったとおりのアプリを開発できるプログラマー
・何が何でも売り上げ目標を達成できる営業
・会社のInstagramのフォロワーをすぐに1万人増やしてくれるマーケター
など、仕事ができる人が欲しいのです。

できる会社員のイラスト(男性)

しかし、残念ながら、新入社員の99%は仕事ができません。
そして、就活生の99.9%は、口では「◎◎ができます」というけど、それを証明する実績がありません。

だから、

我が社は、お客様が喜ぶ、革新的な製品を企画できるマーケターを求めています

などと、ある程度具体的なことをWebページに書いてしまうと、学生がESに書く志望動機のが90%が

「お客様が喜ぶ、革新的な製品を企画できるマーケターになりたいからです」

になってしまい、ESがみんな同じになってしまうのです。

金太郎飴のイラスト

それで、

「私はカンボジアで、現地の人100人にアンケートをとり、◎◎という傾向があったから、こういう商品を開発し、販売したとこ、◎◎個、◎◎◎ドル売り上げることができました。
こうやって、現地の人と話をして、彼らの求めるものを見つけ、商品化することで、御社の東南アジア進出に沽券為ていきたいと考え、御社を志望しました」

みたいな、実際の体験を言える人は良いのですが、ほとんどの人は、その先が続かず、お祈りメールになるのです。

Webページで、唯一本当のコトが書いてある場所

じゃあ、企業のWebページは嘘ばっかなのかというと、そんなことはありません。
唯一ちゃんと本当のコトが書いてあるのが、

株主向け情報 (IR情報)のページです。
ここに嘘をつくと、いろいろ怒られますので。

で、ここには、企業によっては、株主総会の動画とかも載っているので、是非見てみましょう。
そして、どこの企業のページにも絶対載っていて、就活に役に立つのが「有価証券報告書」です。
就活生は、これを読みましょう!

有価証券報告書のありか

興味のある企業の有価証券報告書を読みたかったら、その企業のWebページをひらきましょう。

そして、その隅っこの方にある「株主・投資家情報」「IR情報」のページを開いて下さい。(だいたい、一番下にある、サイトマップの中にあります)

そして、そのページの中に必ず「決算情報」のページがあります。
ここに、株主総会の動画などがある場合は、これもみましょう。

そして、必ずあるのが、有価証券報告書です。

有価証券報告書は、ほとんどの上場企業は3ヶ月に1回(年に4回)発行します。
最低直近のもの、できたら直近4回(=1年分)読みましょう。

「いや、そんなの、読み方わからないです・・・」という方。安心して下さい。読むべき場所は限られてます。しかも普通の日本語です。

有価証券報告書のこのページだけを読め!

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有価証券報告書は、決算に関する数字とかがたくさん書いてあります。
ほとんどの大学生の人は、これは読めないと思うので、飛ばしてください。

そして、10-20ページくらいに、
「弊社の経営課題」とか「現在の事業方針」といった項目があります。
ここには、わかりやすい日本語で、「自社が今、どんなところがうまくいっていて、どんなところがうまくいってなくて、今後どうする方針か」が書いてあります。
これをじっくり読みましょう!

そこで、
「東南アジア進出に力を入れている」と書いてあれば、海外で仕事をした実績をアピールすればいい
「外国人技術者を積極的に採用」と書いてあれば、外国人と一緒に活動した実績をアピールすればいい
「若者向けだけではなく、シニア向けの商品を展開しはじめた」と書いてあれば、自分とは違う属性の人に話を聞いて、商品を開発した実績をアピールすればいい

といったように、企業がこれからやろうとしていることに、自分が役に立てると証明できる実績をみつけ、それを志望動機に書いて、面接で話せばいいわけです。

逆にいえば、自分が行きたい会社があれば、その会社が求めている実績を、これから作ればいいんです。

これをやるだけで大きく差がつく理由

ほとんどの学生は、企業情報をテレビCMくらいの情報しか知りません。
だから、企業をお客さん目線でしか理解していないのです。

「あなたの会社の商品が好きだから、あなたの会社に入れてください」
といわれても
「じゃあ、今後ともいいお客さんとして、うちの商品を使って下さい」
という話にしかなりません。

有名な話ですが、鉄道会社は、鉄道オタクの就活生は基本落とします。

鉄道撮影のイラスト


それは、鉄道会社が欲しいのは、鉄道が好きな人ではなく、
「鉄道を使ってお客さんに安全に、楽しく移動してもらう手助けをしてくれる人」だからです。

電車に乗る車椅子の人のイラスト

会社の商品が好きなことと、社員として役に立つことはイコールではないのです

つまり、
「あなたの会社ではこういう仕事がありますよね。
私は、こういう理由で、あなたの会社のお役に立てます」
といえば
「確かに、入社してくれたら、助かりそうだ」
となるわけです。

そのために、企業がお客さんに発していること以外の情報を、ちゃんと調べることが大切なのです。

こうやって、会社について知る事ができたら、次は、インターンシップに参加して、実戦経験を積み、実際に企業ではたらくということはどういうことかを知りましょう。

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