94.生命保険 〜曇り

世界一生命保険に入っている国でおなじみ、ニッポン。

世界の生命保険の13.5%が日本人です。(世界一はアメリカの21.4% ただし、アメリカの人口は日本の2.8倍)

そんな保険大好き日本の生命保険はポストコロナでどうなるでしょう?

コロナ前の2020年の予想は薄曇り。

2017年は新規契約が少なかったのですが、景気が良かったからか2018年から、主に中小企業経営者の契約率が伸びていたようです。

さて、コロナでどうなるか?

有名人が亡くなったりして、死が身近に感じられるようになったことから、契約数が伸びるというのが、ひとつの仮説。しかし、契約者が下がるだろうと思われるもう一つの仮説があります。

日本人がなんでこんなに生命保険にはいっているかというと、おばちゃん勧誘員の力が非常に強いのです。

日本の会社に、昼休みになると、おばちゃんとかお姉さんの生保の勧誘員がやってきます。

おばちゃんは、勝手に若手社員の人生設計を計算してくれるし、お姉さんは保険に入ると合コンをセッティングしてくれます。

こんな感じで、なんだかよくわからないうちに保険に入る日本人がたくさんいます。

実は、生命保険って、ちゃんと調べると「入んなくてよくね?」って結論になる商品なんです。

だから、ネットで詳細まで説明してくれる「ライフネット生命」ってあんまり伸びなかったんですよ。

そもそもネットで保険とか申し込もうとする人は賢いし、しかも詳細まで明確に教えてくれるから、いらなくね?って気付いちゃうんですね。

だから、おばちゃんリアル販売網がある日本の保険会社や、基本給ゼロ・成果報酬で年収3000万円!みたいなゴリゴリ営業を抱える外資系保険会社が強いわけです。

しかし、ポストコロナは、そもそも在宅勤務が増える。

そして、いろんなオフィスで濃厚接触説明している保険のおばあちゃんなんて、感染の媒介にしかならないので、オフィスに入れてくれない。

と、いうことで、営業力が非常に弱まるのではないかと予想されるわけです。

新卒も、この営業担当として大量採用されるのですが、この枠が今後どんどん減っていくのではないでしょうか。

とはいえ、保険も絶対になくならない商品なので、この濃厚接触営業以外の販路を広げられる会社は伸びていく可能性があります。

受ける会社を探すときには、この新しい販路についてどう考えているかをしっかり調べるといいでしょう。

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