36.建設機器 – 嵐

ショベルカーやフォークリスト、クレーンなどの建設機器に関して、日本はアメリカ・ドイツとともに世界のトップクラスのシェアを持っています。

油圧ショベルなどの総合建設機械は、コマツがキャタピラーに次ぐ2位。

フォークリフトは、豊田自動織機が1位。クレーンはタダノが2位です。

そして、世界中の好景気と東京オリンピック需要により、国内の建築機械出荷金額は2018年に史上最高を更新。

今後も新興国需要と大阪万博需要などで順風満帆の予定でした。

が、コロナ。

まちがいなく、世界中の建築件数は減ります。

大型のスタジアムやコンサートホールなどは、止められるものは全て工事をストップするでしょう。商業ビルやオフィスビルなども需要が下がるので、新規の着工は減るはずです。

また、建築機器の利益の源泉が実は、サービスパーツという、修理部品。

大型の建築機械は、1台1台に通信機器が入っており、どの機能を何回使ったかをカウントし、自動で販売元の会社にデータがいくようになっています。

で「○回使うと部品交換した方がいい」ということが決まっており、しかるべき回数使うと、販売元から電話がかかってきて「そろそろ○○の部品交換して下さいー○○万円ですー」ということになります。

つまり、機械が使われれば使われるほど、部品が売れるわけです。

コロナ期間中は、工事現場も止まっていることが多く、止まっていれば修理部品を使う必要もなく、こちらも利益が出ない。

順風満帆だった建築機械業界に、まさかのブレーキがかかったのです。

この、建築需要の低下、ちょっと長引くような気がします。3-4年で戻ればいいんですが。

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