157.総合商社 -嵐
みんな大好き総合商社。
世界各地に駐在員を送り込んで情報を集め、ビジネスチャンスがあれば金を突っ込みでかいビジネスを興し、モノを世界各地に売りさばく。
まさに、人モノ金情報が世界を動き回る世界で、日本の先頭に立ってビジネスを行う会社です。
コロナ前の天気は晴れ。
各社が得意とする資源の価格に陰りが見え始めたものの、多くのビジネスを手がけており、順風満帆に見えました。
が、コロナで、資源価格が暴落!
まずは丸紅が3月25日、3700億円の一過性損失を計上すると公表。当初2000億円の黒字としていた19年度の純損益予想を1900億円の損失に下方修正し、上場以来最大の赤字に陥ることが判明。
その翌日には三井物産が500億~700億円の減損損失が生じる可能性があると公表。住友商事も4月8日、従来の純利益予想3000億円から1000億円程度下振れする可能性が生じたと発表している。三菱商事もダメでしょう。
ちなみに、資源以外のビジネスに強い伊藤忠はそれほどダメージはないようです。
しかし、世界的な景気低迷で、多くのビジネスが停滞することが予想されるので、いろいろ厳しい状況には追い込まれるでしょう。
とはいえ、優秀な人がそろっている業界なので、環境に対応して、また新たなビジネスを創出しそうでもあります。
総合商社は、実は思いっきり旧来型の日本企業で、年功序列バリバリです。
若い人がなかなか出世できない、使えないジジイが窓際でぼけっとしてる(なのに年収1000万-2000万もらってて、Windows1000とか2000とか呼ばれてる)なんてことがあります。
コロナの影響で在宅勤務が多くなると、Windows2000が本格的に存在価値がないことがわかり、さすがにクビになるかもしれません。そうすると、若手にチャンスが来やすくなる可能性があります。
また、人の移動が制限される世の中になるので、駐在のチャンスは減るでしょう。
ただでさえ高い給料が、海外駐在中はさらに倍になるというボーナスステージ。これがなくなると、商社の魅力がちょっと減ります。
ただ、家族持ちなのに、いきなり「来月からウガンダ行って」とか言われなくなると、人間の仕事しては改善かもしれません。
そんな感じで、直近では利益は激減しますが、良いこと悪いことが起こりながら、なんやかやで成長していきそうです。
で、就活生にとっても、魅力的な会社であり続けそうです。

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