97.コンサル – 晴
頭がよさげなお仕事No1、コンサルティング会社。
コンサルティングの本来の意味は「専門家の立場から相談に乗り、指導すること」なのですが、それをやっているのはごく一部で、ほとんどはお客さんのお仕事を外注で承っています。
一番多いのが、日本の大手企業が一番弱いIT系のプロジェクト。
お客さんの代わりに、ITのシステムを作ってあげる仕事です。
コンサルタントが陣頭指揮をとり、ITベンダー(NECとか富士通とかその子会社とか孫会社とか中小零細企業とか)を従えて、ITシステムを作ります。
あらゆる企業でIT化が急務だったため、仕事はどんどん増えており、ビフォアーコロナの天気は晴れでした。
しかも「働き方改革をした方が世間的イメージがよくなる」という合理的な理由で、仕事もどんどんホワイト化していき、以前の「コンサルタントは2度死ぬ」的な、24時間働けますかの仕事っぷりはなくなり、定時上がりがあたりまえになるという革命も起こり、高給&ホワイトという最強の仕事になっていました。
そこで、コロナ。
業績が低迷する会社のほとんどは、不要不急のプロジェクトを停止しました。
しかし、リモートワークやオンラインサービスを提供しないとビジネスが完全にストップする事態になったため、プロジェクトはすぐに再開するどころか、新たなプロジェクトがじゃんじゃん生まれる事態に。
おかげで、ITコンサルティング業界は大盛況です。
システムが止まりまくりでおなじみみずほ銀行をみてもわかるように、ITシステムはもはやビジネスの中核となり、簡単に止められるものではなくなりました。
その根本を握っているITコンサルは非常に強く、下手に手放してしまうと、みずほのようにあとからトラブったときに誰も直せなくなってしまうのです。
これからは、基本自社でITエンジニアを雇って作るか、作ってくれたIT屋を細く長く雇い続けるかが迫られるわけです。
なので、ITコンサルの仕事を覚えれば、ITコンサルクビになっても、就職先は引く手あまた。
だから、厳しい外資系コンサルでも、その厳しさに見合った価値はあるんですね。
ちなみに、最近、アクセンチュアとかデロイとトーマツみたいなITコンサルの会社が、マッキンゼーやボストンコンサルティングみたいな戦略系に勝っているらしいです。
これは、戦略系は戦略立案しかできないけど、ITコンサルは戦略立案+ITシステム構築ができる。
だから、ITコンサルは戦略立案は格安で受注し、その後のITシステム構築で稼ぐというビジネスモデルになっているわけです。
コンサル業界の中でも、ITがどんどん強くなっているんですね。

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